※注意※
性描写を含みますので、閲覧の際はご注意ください。
政宗がヒロインを手籠めにします。政宗やや壊れ気味。
綱元の提案そして政宗の決定により、は政宗の室に迎えられることとなり、城内の者は皆、忙しく行き交っていた。面と向かって政宗に逆わずとも異を唱える者は多数いたが、己の立場を失ってまで突き通そうとするのは余程の勇気がいる。何より、これ程までに上機嫌な政宗を目の前にし、政宗を慕う兵達は二人の関係を後押ししようと盛り上げる。反対派は肩身が狭くなるばかりだった。

しかし、は塞ぎ込んでいた。元より、政宗との関係を認めて欲しくて悩んでいたわけではないのだ。自分は政宗の伴侶に相応しい身分ではない。どうしても、この世界には異質に違いない。仮に、それら全てを受け入れることができたとしても、には捨て切れぬ問題があった。
は、いつ元の世界に戻ってもおかしくない。あの日のように、前兆もなく気付いたら元の世界に、などといったことが起こらぬ保障はどこにもない。来るときだって突然、ならば戻るときも同様であるはずだ。そして、それを防ぐ手段をが知るわけもなかった。
皆に認められ政宗の妻となったとしても、不意にが消えてしまえばどうなるだろうか。それは死ではない。存在が消えてしまうわけでもない。のいなくなった後にも政宗は残り、そして彼はこの世界で生き続ける。政宗の人生に傷を付けてしまうことが、は怖かった。

妻にはなれない、とが政宗に告げれば片付くのかもしれない。自ら側室の道を選べば、あとは反対派の家臣が政宗の説得にかかるだろう。政宗が納得するかどうかは難しい所だが、が頭を下げれば時間はかかるだろうがきっと政宗も分かってくれる。の意図を汲んでくれるだろう。
頭ではそう理解していても、はそれを口にすることができない。政宗が、自分以外の女と寄り添う姿など見たくないと、卑しい心が訴えている。政宗を誰にも渡したくないと、嫉妬に狂った鬼の如く、の中でずしりと腰を下ろしている。

、聞いているのか?既に政宗様からお話があったと思うが、お前は田村家の養子に入り、その後政宗様の元へ嫁ぐことになる。知らぬところで決定が下り気に入らねえかもしれねえが、お前を政宗様の正室にするには、これが最も妥当な道筋だ。いいな?」
「あの、小十郎さん」
「なんだ」
「小十郎さんは、本当にそれでいいと思ってますか?きちんとした、名のある家の姫を迎えた方が正しいのではないんでしょうか?」
「田村は小領主だが、伊達家との関わりもある由緒正しい一族だ。申し分はねえ」

小十郎の返答に、はそれ以上押し切れず口を閉ざした。田村家の血筋をどうこう言いたいわけではない。清顕は初対面から印象がよく、父のような人だと思っている。一度だけ話したことのある愛姫もに懐き、仏門への興味を熱心に聞かせてくれた。妹がいればこんな子だろうかとも思ったことはあった。しかし、だからこそ、自分のような不透明な存在がそこに入り込んでしまっていいのだろうかと。田村の血、そして伊達の血を、汚してしまうのではないのか、と。

「聞く限りでは簡単かもしれねえが、養子縁組から輿入れまで、そう易々と運べる話でもない。しばらく苦労を掛けるが、よろしく頼む」

畏まって頭を下げられてしまい、は何も言うことができなかった。今ここで、胸の内を小十郎に明かせば、事態は動くかもしれない。しかし、踏み切ることができず言葉を探している内に、小十郎は行ってしまった。

の様子がおかしいことには小十郎も気付いていた。しかしの意見を聞き入れては政宗との縁談は立ち消えてしまう。いつまでも政宗を一人身でいさせるわけにはいかないし、小十郎としても、政宗にはが必要だと確信していた。
との出会いにより、この十か月足らずの間に、政宗は慈しみの心を持ち、国主として、また武将として成長したと感じている。そして、これから政宗が天下統一を目指すために、は絶対不可欠なのだ、とも。だからこそ、綱元と協議に協議を重ね、最も順当な手段を導き出した。

しかし、をそのままにしておけるほど非情にはなれなかった。不安があるなら取り除いてやりたいし、政宗の伴侶として自覚を持ち、強くあってほしい。小十郎からに掛けてやれる言葉は少ないが政宗であればも聞き入れるだろうと、小十郎は政宗の部屋を訪れた。

「で、アイツは手前が相応しくねえとでも思ってるってことか?」
「そのようですな。口には出しませぬが、申し訳ないといった顔をしておりました」
「Thanks, 小十郎。アイツには俺から話しておく。人のことはあれこれ気遣う癖に、手前のこととなると途端に我慢を始めるような女だ。ったく、今さら何が不安だってんだ」

口調に反して政宗の表情は柔らかい。それを見た小十郎は、やはり政宗にはが必要なのだと改めて実感させられた。



その夜、政宗はの部屋にいた。何を気にすることがある、と宥めてみたが、の表情は暗いままだ。政宗が何をどう言おうと、その曇った顔色が晴れることはない。

「抱えてるモンがあるなら、ぶちまけちまえよ」

しかしは心底困ったように眉を下げ、首を横に振るだけだ。
言えなかった。自分はいついなくなってしまうのか、政宗といつ離れてしまうのか、分からない。しかし、そんな確証もない「いつか」を政宗に打ち明けるのは辛かった。それを口にすることで、輪郭を帯び、現実となってしまうのではないか、と。

「まさかとは思うが、俺の嫁になるのは御免だ、なんて言わねえよな?」

次第に、物言わぬに政宗も苛立ち始める。政宗が好きだ、と確かには言った。互いの想いは通じ合っているはずだ。ならば、この期に及んで何を躊躇い、悩む必要があるのか、政宗には理解できなかった。

「そんな、つもりじゃ・・・」

はっきりと否定をしないにより、政宗の脳裏にちらちらと一つの存在が浮かび始める。佐助だ。
上田での十日間、佐助とどんな関係であったか敢えてに問い質すことはしなかったが、あの日の二人を見ればおおよその見当はついていた。それに加えて、自身が佐助に惹かれていたと明言したのだ。

「あの猿に未練でもあんのか?」

にとっては見当違いもいい所だ。しかし、あまりに唐突だったため、は一瞬言葉を失う。その態度が、政宗の苛立ちに火を点け、確信へと導いてしまう。は佐助に未練がある。だから、政宗との婚儀を躊躇っているのだ、と。

「違います。佐助さんは関係ありません。そうじゃ、ないんです」

ハッとして否定を始めただったが、政宗の思考は既に行き着く所へ向かっている。今さらが何を言ったところで、効果はない。むしろ、が否定を重ねれば重ねただけ、政宗の確信を強固なものにするだけだ。

「あの野郎の顔を思い浮かべながら俺の傍にいたってワケか」
「本当に、違うんです」
「そう必死になると、却って怪しいってモンだぜ?」
「お願い、話を、」

政宗はの言葉を聞き入れようとしなかった。もう黙れと言わんばかりにの唇を荒々しく塞ぐ。危険を察知したが抵抗しようとするも、両手首をしっかりと拘束されてしまい、どうにもならない。元々、力で敵うわけもないのだ。

ドサッと畳に落とされたは乱暴に組み敷かれる。唇の割れ目から強引に入り込まれた舌は吐き気がするほど熱い。を震えさせる程に熱を持った政宗の舌が、遠慮なく口内を荒らし、強制的に絡め取られる。嫌だと声を出せぬが押し返そうとするも、そうすることで尚、政宗がを掴む力は強くなる。握りしめられた手首がぎしりと痛んだ。

「やめ、て、」

漸く唇が離れると、泣きながらは訴える。しかし悲しいかなの必死の抵抗は政宗の肩を叩くどころか背中を押してしまう。片手での両手首を拘束しながら、もう片方の手で乱暴に帯を解いていく。あっという間に露わになった白い肌、そして嫌だ嫌だと泣きじゃくるの表情は、政宗の体を焦がす。

「無理矢理にされる気分はどうだ?悔しいか?あの猿に助けを求めたって構わねえぜ?ただし、呼んで来てくれる可能性は無いに等しいが」

政宗の表情は残酷に歪められていた。が政宗以外の男を想っている。それが政宗の理性をいとも容易く崩壊させた。心全てが無理ならば、体を奪ってしまえばいい。他の男のことなど考える余裕もないくらいその身に刻んでやればいい。政宗の頭の中は、への支配欲で埋め尽くされていた。

首筋、胸元、腰、太股。ありとあらゆる箇所に強く吸い付きながら、赤い印を残していく。そして、前戯も施さぬまま、慣らされていない秘所に自身を宛がう。恐ろしい程そそり立ったそれに、は嫌だ、やめて、と首を大きく左右に振り拒否をするが、必死の抵抗も虚しく、政宗は侵入を開始する。

「痛っ・・・やだ、こんなの、嫌だ、やめて、やめてくださ、い・・・」

が泣きながら懇願するも政宗は聞き入れず、ぐいぐいと無遠慮に押し入れていく。痛みに歪んだの表情はただ政宗を熱くさせるばかりで、更に質量を増したそれを傲慢なまでにの中へと捻じ込む。

「悪ぃな。もう全部入っちまった。見えるだろ、俺とが繋がっている証拠だ」

の腰を引き寄せ持ち上げ、その様子を見せ付けるようにの視界に入れた。と繋がっている、その事実に政宗は恍惚とした表情を浮かべ、先を急ぐように律動を開始した。しかし、確かに笑っているはずの瞳はどこか濁っている。

行為が激しくなるにつれ、政宗は獣と化していた。を求めては喰らうだけの、ただの獣だ。泣き叫ぶを戒めるように力強く両膝を抱え、乱暴に杭を打ちつける。

「Ha, 厭らしい体になったモンだな。こんなに濡らして、締め付けてきやがる。無理矢理されて感じてんだろ」

の意に反して、男の侵入を許した秘所は蜜を溢れさせていた。いつもなら、そうなってしまえばも快楽の海へと自ら身を投げるのだが、今回ばかりはそうもいかない。悲しかった。辛かった。
押し寄せる快感を必死に追い払おうと、は唇を噛み締め耐え忍ぶ。しかし幾度も体を重ねる内に政宗によって作り変えられてしまった体は、嗚咽に混じり甘い声を漏らす。嫌だと頭では叫びながらも、体は政宗を求めてしまう。政宗が激しく打ちつけるたびに、ぐちゃぐちゃと卑猥な音を撒き散らす。それらが尚更、をひどく苦しめた。

「我慢することねえだろ、好きなだけ啼けよ。俺が欲しいっての体が言ってんだぜ。それとも、あの猿にされてもこうなんのか?」
「んんっ、ほん、とに、ちが、・・・ああっ」

の否定を打ち消すように、奥へ奥へと強く打ちつける。食い荒らすように、抉るように、の中を支配する。あまりに激しいその行為には恐怖していた。このまま抱き殺されてしまう、とすら感じる程に。
ところが、涙ですっかり滲んだ視界の先に映った政宗は、ひどく悲しげな目をしていた。乱暴に喰らう体とはまるであべこべの、幼い子供が親に捨てられたような、そんな絶望にも似た表情。

「ごめん、なさい・・・まさ、むねさ、ん、ごめ、んなさ、い・・・」

奥まで突き上げられながら、は何度も繰り返した。政宗をそうさせてしまったのは他でもない、自分なのだと分かったからだ。もっと早くに、本音を打ち明ければよかった。
大きく体を揺らされながら、それでも謝罪を繰り返すに、政宗の眼が鋭く光る。

「何を謝るってんだ?俺に、何を、」

謝罪の言葉を遮るためにの唇を強引に塞ぐ。一つしかない目は、ただだけを見ていた。重ねた唇を離すことなく、打ち付けていた杭を引き抜き、が欲しいと叫ぶように、全身で求めるように、一気に挿入した。そして再び壊れそうなまでの律動を始めると、苦しげに顔を歪めながら熱い精をの中に放っていく。注ぎ込まれた熱を否応無しに受け取めさせられたは、全身を痙攣させながら、また、大粒の涙をこぼした。

「どこにも、行かせねえ・・・。お前は、俺だけを、見てりゃいい」

喉の奥から絞り出された、縋るような声は震えていた。心を焼かれた獣は鳴き声を失いかけているのかもしれない。理性の抜け落ちた男はすっかり、泣き叫ぶ女を貪る行為に溺れている。そして己の欲を吐き出しても尚、本能のままに、渇きを知らぬ獣の蹂躙は続けられた。それは、ひどく残忍で独り善がりの悲しい行為だった。